秋もすっかり深まって参りましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。私も着任から半年が経ちました。
10月半ば、ミュンヘン日本人国際学校の創立20周年記念式典に招かれました。20年前24名からスタートした学校が、今や小学校一年生から中学三年生まで175名の生徒を数えるまでに発展しました。式典では全校生徒がバイエルン州歌を独語で斉唱したことに、私は大変驚きました。バイエルン州ではドイツ国家とともに州歌を流す機会が多いのですが、ミュンヘンに来て半年も経つのに、私は歌詞も知らなかったものですから。また、これに併せて行われた文化祭では、各学年が独語の劇と歌を披露してくれました。国語と英語に加えて独語も勉強するのは大変だと思いますが、子供たちは皆本当に素晴らしいパフォーマンスでした。
さて、9月半ばには、菅原元経産副大臣を団長にした自民党議員団が、ドイツのマイスター制度の調査に当地を訪問されました。ドイツのマイスター制度は以前から日本でも注目されています。個人で独に来てパンやお菓子の世界でマイスターを目指す日本人女性も多く、今回議員団は、日本人女性マイスターが経営するタンポポというケーキ屋さんも訪問されました。丁稚奉公的な修行と、経営者になるための学問を組み合わせたこの制度は、デュアル教育システムとして、独の中小企業の成功の秘訣の一つとされていますが、これをどのように日本に活かすことができるのか、注目されます。
バーデン=ヴュルテンベルク州の閣僚では、10月半ばにフリードリヒ連邦・国際関係大臣を表敬し、日本と同州の関係発展のために協力していくことで一致しました。また、バイエルン州の閣僚として、バウスバック司法大臣を表敬し、これまでの司法分野でのバイエルン州の協力に対する感謝を伝えました。
9月から10月にかけては、ミュンヘン工科大学のヘルマン学長、ミュンヘン大学のフーバー学長を表敬しました。また、バーデン=ヴュルテンベルク州のテュービンゲン大学を訪れ、同大学の日本学科を訪問したほか、エングラー学長とも懇談しました。三人の学長はいずれも、日本の大学との協力関係を強化すること、特に、一般的なパートナー関係から、特定分野において、更に一歩協力を深めることに積極的でした。加えて、日本から、もっとたくさんの留学生に来て欲しいとの期待がある点でも共通しており、若い日本の方々にもっとドイツに留学して頂ければと思います。
11月8日にはミュンヘン日本人会の主催で日本人学校で開催された年に一度のバザーを訪問してみましたが、大変な熱気でした。ミュンヘンには約4千人の邦人が住んでいますが、そのうちの千数百人が来られて、水産物の販売には大変な行列ができていました。
総領事館としてはこれからも邦人の皆様のお役に立てるように頑張りますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
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