ギゼラ・トゥロムスドルフ日独社会科学学会会長の外務大臣表彰受賞

平成28年12月5日
授与式の様子(左:トゥロムスドルフ日独社会科学学会会長、右:柳総領事) 授与式の様子
(左:トゥロムスドルフ日独社会科学学会会長、
右:柳総領事)
授与式の様子(トゥロムスドルフ日独社会科学学会会長(中央)と) 授与式の様子
(トゥロムスドルフ日独社会科学
学会会長(中央)と)
 2016年7月13日付で、日本国政府は、ギゼラ・トゥロムスドルフ日独社会科学学会会長(コンスタンツ大学名誉教授)による、学術面における日独の相互理解促進への多大な功績を称え、平成28年度外務大臣表彰を授与することを決定しました。
 

 1.トゥロムスドルフ会長の功績
トゥロムスドルフ会長は、1972年に心理学博士号を取得後、80年代から、名古屋大学、統計数理研究所、慶應義塾大学、関西大学に客員教授や研究者として滞在し、専門である心理学のみならず、広く社会科学分野での日独研究者の関係構築に尽力してきました。1989年の日独社会科学学会設立後、2006年に会長に就任したあとも、日独両国がともに直面している課題を取り上げた会議を主導する一方で、日独双方に幅広いネットワークを構築するなど、30年近くにわたり、日独の学術レベルでの相互理解の促進に大きな貢献を果たしてきました。


 2.表彰式の模様
2016年10月20日(木)、柳総領事より、公邸において、トゥロムスドルフ会長に対する外務大臣表彰の授与式が執り行われました。その際に、柳総領事から挨拶とともに、シュタンツェル元駐日ドイツ大使からの祝辞も読まれました。

 (1)トゥロムスドルフ会長の挨拶
今回の受賞は、多くの同僚や部下、様々な機関の代表の方々の支えなくしては実現しなかった。今回の受賞により、日本への関心と愛情は更に高まったが、それと同時に、日独の学術的、文化的、人的交流を一層促進し、日独交流の喜びを次世代へと繋げていく責務があると感じている。今後も日独学術交流の活性化に精一杯尽力していきたい。

 (2)マイヤー・ベルン大学講師(トゥロムスドルフ会長の教え子)の祝辞
トゥロムスドルフ教授は、心理学博士号を取得した後に初めて日本の研究者とコンタクトを取り訪日した際に、日本がダイナミックな社会的変化を経験している一方で、伝統に根ざした行動規範を維持しており、なぜ日本はこの相反するものの両立に成功したのかに非常に関心を抱いた。この日本との接触が、その後の教授の文化的背景に基づく行動をテーマとした比較心理学の研究や、日独社会科学学会会長としての活動を含め、日独交流分野における様々な活動や功績に繋がった。改めて同教授の受賞を祝福する。