別所総領事より着任のご挨拶

はじめまして、この度、在ミュンヘン総領事として着任しました別所健一(べっしょけんいち)と申します。ミュンヘン着任までの約3年間はベルリンの日本大使館に勤務していました。
私は、外務省に入省後ミュンヘンで語学研修を行う機会があり、ミュンヘンでの生活は実に28年振りになります。この間、欧州では単一通貨ユーロが導入され国境を越えた移動も容易になる等、EUの統合が深化し、世界も大きく変化しました。その中で、ドイツは欧州や国際社会の安定のために主導的な役割を果たし存在感を増してきました。
特に、在ミュンヘン総領事館が管轄するバイエルン州とバーデン=ヴュルテンベルク州は、ドイツ16州の中で人口、経済規模ともに第2位と第3位を占める重要な地域であり、ドイツの発展に大きく貢献してきました。また、南ドイツは、豊かな自然、深みのある文化と芸術、多くの日本人を魅了する観光資源にも恵まれた地域で、伝統的な産業と新しい産業、学術・研究拠点がうまく調和し、ドイツ経済の牽引役となっています。両州に拠点を持つ日系企業は合わせて700社以上、在留邦人数も1万4千人以上に上ります。こうした地に、総領事として戻ってくることができるのは大変名誉なことであり、身の引き締まる思いです。
長い交流と友好の歴史を有する日本とドイツの間には、基本的な価値観に基づく、信頼・協力関係の基盤が存在します。その背景には、多くの日独関係者、特に、民間の方々の長年にわたるご努力の積み重ねがあります。そうしたご努力に対して、心からの敬意と感謝の気持ちをお伝えします。私としても、本邦企業の発展と日独経済関係の促進、日独相互理解と友好親善の進展のために、全力を尽くして参る所存です。どうぞよろしくお願いします。
総領事館の最も重要な任務の一つは、在留邦人の安心・安全の確保とより良い生活、そのための環境を整備することです。そのためにも領事サービスの向上にも努めて参ります。みなさまもお困りのこと、お気づきの点等ございましたら、どうぞ当館までお気軽にご相談ください。
令和5年10月
在ミュンヘン総領事
別所 健一