2015年8月26日
 
ミュンヘン大学で第16回ドイツ語圏日本学会が開催されました
 

 8月26日、ミュンヘン大学で第16回ドイツ語圏日本学会(16. Deutschsprachiger Japanologentag)が行われ、その開会式で、柳総領事が来賓として挨拶を行いました。同学会は、ドイツ語圏日本研究学会(Gesellschaft für Japanforschung)と日本学科を擁するドイツ語圏の各大学との協力のもと、1972年より3年ごとに開催されている学会で、政治や歴史、宗教、経済、文学、社会、日本語やポップカルチャーに至るまで、幅広い分野における研究成果の発表と研究者同士の交流を目的としています。今回は17の分科会と8のパネルディスカッションが設定され、200人を超える研究者が自身の研究成果を発表しました。


また、28日の閉会式には、締めくくりとして、三島憲一大阪大学名誉教授が、「ドイツ観念論の用語とその戦後初期の日本の政治・文化的安定化に果たした役割」と題して、天野貞祐と和辻哲郎を例にとり、主にドイツ観念論が天皇制の見方について与えた役割について基調講演を行いました。

 

 柳総領事は挨拶の中で、当館管轄地域内にあるハイデルベルク、テュービンゲン、ミュンヘン、エアランゲン=ニュルンベルクの各大学を含め、ドイツ語圏で18ある日本学科の日本理解深化へ貢献を評価し、各大使館・総領事館とも、各日本学科と緊密な連携を取り、いつでも側面支援を行う準備がある旨述べ、学生や一般の方々に学術を通じて日本理解促進に大きく寄与されている日本額研究者の方々に対して感謝の意を表しました。また、同開会式に出席し、9月で任期を終えて帰国される清田国際交流基金ケルン日本文化会館館長に対して、ドイツ語圏における日本理解の深化や日本との関係強化についての清田館長のこれまでの取り組みにつき、改めて感謝を述べました。

 
開会式での柳総領事挨拶